エピローグ

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イルカンタ王国。 緑豊かなその国は、観光の名所として名声を高めている。 そして。 その緑の中に荘厳と佇むイルカンタ王宮。 その王宮は、数々の詩人が涙を流しながら詩を書きつらねたと言われている程に 美しい外装を誇っていた。 更に。 閑な緑に響く鳥の音色は、どんな音楽にも勝ると言われているのだが─── 今は まだ子供らしさの残る少年の声が、鳥の歌声の変わりに響いていた。 「一体何の嫌がらせのつもりだっっ!!!」 キーンと響くほどの声に驚いて、鳥が一斉に飛びたって行く。 しかし。 それにも頓着する様子すらなく、少年は更に声を張り上げる。
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