151人が本棚に入れています
本棚に追加
“神憑き”と呼ばれる存在がいる。
至高の存在である神と人間。
一見相入れない存在であるその双方が、互いを認めて利害を共有する。
そんな奇跡を生み出した存在を“神憑き”と呼んでいた。
“神憑き”は奇跡の人として呼びならわされ、只人に敬われていた。
そして、そんな栄光を一身に背負った少年がいた。
その名は ルーシェス 。
他の神憑きよりも目立つ位にいたために、その少年への敬意は他を逸していた。
そんな彼の位とは──
大国 イルカンタ王国の第1王子である。
地位と栄光。
それから神憑きという栄誉。
それらが揃った第1王子を、人々は誉めそやした。
最初のコメントを投稿しよう!