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「ふあっっくし!!!」
飛鳥は身震いをしてくしゃみをした。
「あ゙~も~。無理して野宿するもんじゃないなぁ。風邪っぽくなっちゃって………頼むから降らんでくれよ」
飛鳥は曇り出した空を見て苦笑した。
「お金もそんなに余ってないし………また稼がないとなぁ。この子を売るのだけはしたくないし」
飛鳥は腰にさした紅い刀に触れる。
「なぁ~?お前も嫌だろ紅蓮」
飛鳥は刀に語りかけた。
「どうすっかなぁ。博打はまた見付かると面倒だし、他人から盗るのもなぁ。でも借りるのはしたくないし………困ったなあ!もう!」
飛鳥は空に向かって叫ぶ――と。
――ポツン
「………へ?」
飛鳥は抜けた声を出した。
すると。
ポツポツ・・・・・ザアアアァ!
「うげっ!!」
飛鳥は頬を引きつらせた。
ヤバイ!
「風邪悪化する風邪悪化する!」
飛鳥は急いで雨から逃れる為に近くで雨宿り出来る場所を探した。
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