1人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
通勤電車。
私は電車に体を揺られながら
電車の扉の前に立っていた。
この電車は横長の椅子ではなく
2人まで座れる椅子が
向かい合ってるタイプの電車なので
席が少し空いていても
なかなか座る気が起きないのだ。
サラリーマンの私の脚に
かなり負担がかかる。
ガラス越しに町の景色が見える。
山は一つも見えない。
ただ冷たい灰色の建物が
広がってるだけだった。
故郷の景色が懐かしく思えた。
この時季、紅葉がとても綺麗なのを
ハッキリと覚えている。
朱く情熱的で
黄金色に輝く木々の葉が
山中に広がっており
目の疲れを癒してくれた。
今は都会にいるため
なかなか山を見ることがない。
私は癒やしが欲しかった。
不特定なリズムに感じる
電車の揺れが足腰にくる。
デスクワークなので
最近かなり腰が痛い。
まだ若い自分が情けなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!