新年会

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「照れんな翔吾、ほら、ベット行くぞ。」   「触らないで下さい、訴えますよ?」   「あ?これはただの小説だぜ。法律も科学的論理もこちかめの最終回も関係ねえだろ。」   こちかめの最終回はともかく、法律は守ろうよΣ( ̄□ ̄;) あと、科学的論理は無視すんな数学教師!!     「そういうのは学校の外でやってください。」   真夜先輩のフォロー の後には必ず   「禁断の恋が公になれば、京子ちゃんの記事が盛り上がるから。」   落とし穴がある。   「ちょ!!何、後輩思いの優しい先輩(はあと)のふりしてんですかΣ(´д`lll)ノノ」   「それは大いに盛り上がる記事になりますねw」   「そこ、乗るな!」   「行くぞ翔吾」   「一人で逝ってください。」       一通り騒ぎ終えた頃だった。   「おせちくおうじぇ、腹減った~俺もう、お腹と背中と左肩がくっ付いたよ」   「いえぁ、私はお腹と背中と日本列島がくっ付いた」   餓鬼二人がうだりだしたので、ご飯(葵が作った)を食べる事にした。             「流石葵だな~」   「煩ぇ」   葵が作った料理は、店で出されるような豪華おせちだった。 だが作った本人は、恥ずかしそうに顔を伏せていた。   「本当に凄いって。こういうの、俺なら自慢できると思うけどな」   「・・・・。」   出来るだけ、葵の気に触らないように褒めたつもりだが、何も答えてくれなかった。     葵の料理は見た目だけでなく、味も良かった。 なんていうか、母の味って言うのかな、そういうのが詰っていた。   「あ、餅も入ってる。」   「白玉。」   「え?」   やっと一言反応を返したので、慌てて聞き返したが、まただんまりだった。 でも気まずい感じじゃなかったと思う。         「葵くんもツンデレですね~」   「ですよね~」   女性陣の怪しい会話は、料理の味に夢中の俺には届かなかった。  
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