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情けない。
そして、くやしい。自分が。
立花さんがあんなにスマートに声をかけていたのに、私は出来なかった。
私、ちゃんと困っている人に声をかけてあげられる人になりたい。
立花さんが一人でお店から出てきた。
女の人はそのまま、お店にいるらしい。
その立花さんは私に気がつく事なく颯爽と歩いていく。
たぶん、待ち合わせの場所へ。
その立花さんを、動かぬまま見つめて思う。
知識があって頭が良くて物腰が柔らかで大人で、困っている人にさっと声をかけられる……。
立花さんて、なんてすごい人なんだろう。
私も立花さんみたいな人になりたい！
うん、立花さんは私の目標！
かなり高い目標だけど！頑張る！
自分の中で気持ちを固め、止まっていた足を動かし始めた。
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