第五章

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次の日の朝、とりあえず大家さん、もといBMのにぃちゃんのとこへ挨拶に行く準備を整えた。 ついでにご近所付き合いってのも少なからずありそうだし、軽く挨拶回りでもしておくか・・・ M君は社会用語でいうつまらない物を紙袋に詰め、大家さんちのアパートに向かった。 「ピンポ~ン」 にぃちゃんが出てくる。 「おはようございます、挨拶に来ました!」 「お~来たか、ま~上がってけよ、外寒いだろ」 M君は遠慮なく家に上がる。 それからは雑談タイムだった、暫くしてそろそろ帰ろうとした時、ふと頭をよぎったので、にぃちゃんにそれとなく質問してみた。 「あの・・・何でまたあの部屋から越してここに来たんですか? 俺が言うのもなんですが快適ですよ?あそこ」 にぃちゃんは少し難しい顔をしている。 そして・・・ 「M君、うちのアパートの端っこの住人にはもう会ったかい?」 ??何の話だろう、まあいいか。 「いえ、会ってはいませんね」 「そうか・・・んじゃー会って親しくなるようだったら、その時にでも話してあげるよ、昔あそこで起こった出来事なんかをね」 ん~話が見えないがとりあえず頷いて家を出た。 ついでたから大家さんの言ってた場所覗いてみるか・・・たしか一階の端っこの部屋だったな・・・ M君はその部屋の前に立ち、ノックをした。「コンコン・・・」 ・・・誰もいないか、ま、別に用がある訳でもないし、いいか。 M君は部屋をあとにして自分のアパートに向かった・・・ 「・・・ん?・・・」その時後ろに何やら視線を感じた、振り返ったが誰もいない。 気にせず自分のアパートの住人に挨拶回りをして自室に戻った。
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