第一夜

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友人はやはり寝てしまったのだろうか。明日は返信くるのかな。いや、来ないか。私はまた友人を削ってしまった。所詮は私を好きだったから仲良くしようとしてきただけの男だったのか。 今は彼女もできて私と絡む理由はなくなったって訳だ。 まぁ彼女が出来たのはよかったじゃないか。1年半以上に及ぶ私への片想いに終りを告げることができたんだから。 寂しいな。 ふとそう思ってしまった。 私は好きな女である私に優しくしてくれていた友人を大切な友人とまで位置上げしてしまっていたようだ。 私は馬鹿だな。 いや、私は最低か。 相手の気持ちを利用して、勝手に大切な友人に仕立てあげてしまった挙げ句相手の気持ちが終りを告げたことを理由に所詮はその程度の関わりだっただなんて思っている。 望んでいたことではないか。奴に好きな人ができることを。私は一番に望んでいたはずだ。 でも私はミスをした。 奴が今好きで、恋人とまで発展した相手を私の親友にしてしまったのだ。 いや、私の親友を奴が好きになって恋人にしてしまった っていう方が順番的にはあっているな。 だが、これも望んでいたことなのかもしれない。
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