『パルプ・フィクション』映画評論001

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映画評論するなら、やはりこの作品が一番最初でなきゃ駄目だろう。何故なら、この作品が俺の人生を変えたからである。前述の出演者リストでも判るように、本作はありえない程の豪華キャストであると言っていい。そんな豪華な面々で織り成すストーリーは、5つの短いエピソードで構成されており、そのエピソード同士の時間軸はあえて順不動となっている。 エピソード1 一組の男女、パンプキンとハニー・バニーが、ダイナーで『強盗』について語り合っている。酒屋やコンビニを狙うのはアホだ。これからはもっと合理的に仕事をせねば。二人はおもむろに銃を抜く。ここでタイトルコール。 エピソード2 殺し屋ヴィンセントとジュールスの二人が、裏切った若い売人達を始末しに出向く。相手の応戦を奇跡的に躱し、二人は無事にブツを回収。 エピソード3 ヴィンセントが、ボス・マーセルス不在の夜、嫁のミアの相手をする事に。しかし、事態は思わぬ方向へと進展していき…。 エピソード4 中年ボクサー・ブッチは、八百長で負けるはずの試合を勝ってしまい、ギャラを持ち逃げする。しかし、大事な金時計を忘れた為、自宅へ戻るはめに。その帰路でマーセルスと鉢合わせし、ブッチとマーセルスの追跡劇が始まる。が、想像を絶する展開が二人を同時に飲み込んで行き…。 エピソード5 ブツ回収後のヴィンセントらだが、ある事情から車内が汚れてしまい、掃除人・ヴィクターを呼ぶはめに。 エピソード6(エピソード1の続き) パンプキンらの襲ったダイナーでは、ヴィンセントとジュールスが朝食をとっていた。 ジュールスは、エピソード2で起こった奇跡に神の存在を感じ、凄むパンプキンを尻目に、説教を始める…。 本作の脚本・監督、クエンティン・タランティーノ。 彼は長年ビデオ屋の店長をしており、自主製作の映画を撮りたいと考えていた。 そこで彼は脚本を三作書き、その内の二本を映画会社に売却、2万ドルの資金を得る。 こうして作られたクエンティンの監督第一作が、 『レザボア・ドッグス』 である。 この作品がヒットした為に、売却した二作 『トゥルー・ロマンス』 『ナチュラル・ボーン・キラーズ』 は、さらに脚光を浴びる事となる。 『パルプ・フィクション』は、満を持して放った監督二作目にして、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した彼の最高傑作である。 バラバラの断片が一つに纏まる爽快感。 この作品との出会いにより、俺の映画製作は開始した。image=41588789.jpg
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