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シゲユキが小学校に入ってすぐ
シゲユキは両親の事で虐めを受けた。
「唖~!あ~う~あ~」
聾唖者の真似をして彼等はからかった。
シゲユキは悔しかった。
泣きたくはないけれど涙が零れ出た。
だが両親が虐めの原因であるが故、家では口が裂けても言えなかった。
悲しい顔をして帰っても親は気付く。
両親に覚られぬよう、シゲユキは家では明るく振る舞うように努めた。
学校に行くのが辛かった。
しかしその状況は自分で打破するしかなかった。
とにかく一人捕まえてボッコボコにしたる!
翌日いつものように四五人がシゲユキの回りを囲み、からかい始めた。
シゲユキは涙を堪え彼等を追いかけた。
やっとの思いで一人を捕まえた。
シゲユキは彼を押さえ込んで馬乗りになり、彼の顔面をいっぱいいっぱい殴った。
からかっていた他の子供達は遠くで見ていた。
その次の日から虐めはなくなった。
シゲユキは彼等を咎める事もなく普通の友達として付き合っていった。
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