第二章

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    朝7時― 兵舎内に起床ラッパが鳴り響いた。 「起きろブタども!!さっさと着替えて整列しろ!!」 教官が登場し怒鳴り声をあげると、寝ぼけている者も完全に目が覚め、飛び起きて軍服に着替えた。 みんな慣れない軍服に手間取っている。 「遅い遅い!!着替えは1分ですませろ!!」 教官の怒鳴り声にせかされ、着替えが終わった者から外に整列した。 全員整列すると教官が前に立って話し始めた。 「明日からは1分以内に着替えと整列を済ますように。わかったかブタども!!」 『はい』 「本日は基礎体力をつけるため持久走を行う。まずは軽く10キロだ」 『……』 初日にしては長すぎる距離に全員唖然とした。 「どうしたブタども!!わかったら返事しろ!!」 『…はい』 教官も初めからまともに完走できるとは思っていない。 新入生の気合いと根性が見られればそれで十分なのだ。 「ブタどもついてこい!!」 教官を先頭にして新入生の隊列が続く。 練兵所を出ると帝都セントクロノスまで続く道がある。 片道が約4キロあり、往復してきて練兵所内のグランドを走って10キロとするのだ。
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