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最初の者から順番に配属先の軍別の部屋に案内された。
「同じ部隊に配属されるといいな」
「ああ、一緒なら楽しいだろうね」
しばらくしてカイルの番になった。
『カイル・ハミルトン。陸軍に配属』
「陸軍か。じゃ先に行って待ってるからな」
そう言って奥の部屋に消えて行った。
カイルが居なくなって、サムは自分の配属が通達されるまでの間とても緊張していた。
『サム・フランカー。陸軍に配属』
サムもカイルと同じく陸軍に配属された。
しかし、配属は抽選で決まるわけでなく、海軍、空軍はその手の技能がある者から優先して選ばれる。
その他は陸軍に行くことになっており、サムもカイルも陸軍に配属されることはすでに決まっているのだ。
例外として、その年に適合者がいなかった場合は新入隊員全員を対象に、合格通知と同封された申込書に希望する軍を書いて更なる選考によって決める事になっている。
―陸軍部入隊者の部屋―
陸軍配属者が全員揃うと案内の兵士と入れ替わりで士官が部屋に入ってきた。
「諸君、シェバド帝国陸軍に入隊おめでとう。諸君らの入隊を心から歓迎する」
簡単な挨拶から始まって、今後の日程と規則や止事項等を話した。
そして、陸軍の中の細かい部署分けが行われる。
サムは普通科に配属された。
学科に関しては運にも左右されるのだが、今回はたまたまカイルと同じだった。
必要事項の伝達が終ると、各部隊の練兵所に移動するとの事で再びバスに乗った。
ここでもサムとカイルは一緒に座った。
「またまた同じだな」
「なんだか怖くなってきたぞ」
配置分けの実情を知らない2人はおかしくて笑ってしまった。
1時間半バスに揺られ、セントクロノスの郊外にある練兵所に着いた。
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