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整った顔立ちにみとれて、でれりと崩れてしまった顔を
手のひらでパン!と叩き、なおすと智也は彩貴と出会った頃を思い出した。
出会った日から彩貴はとても優しかった。
入ったばかりの智也を優しくサポートしてくれる。
ポーカーフェイスで表情にはあまり出なくても
十分すぎるほどの優しさが感じ取れる彩貴にだんだんと惹かれていったのだった。
「雨宮君、この書類、チェックお願いしてもいいかな?」
話しかける彩貴の声ではっと顔を上げる。
すると視界の端になにやら茶色いものが見えた。
すぐにそれは、自分の髪の毛だということに気づき、
手を上に伸ばして頭をさぐると、見事な寝癖がついていた。
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