《総ての人達に》

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「愛の本質」 「好きな人を諦める」 その必要はないと思う。なぜなら、「愛する事をやめる事など出来ない」から。 自分と共に幸せになりたいと誰もが望むけれど、それは「見返り」を欲しがっているから。「独占したい」と願っているから。 でもね、「愛」の本質はそうじゃないんだ。 「相手に喜んで欲しい、あの人に幸せになって欲しい。」 「与えたい、してあげたい。」 それが「愛の本質」。 ならば、自分ではない他の人と共に幸せになるのを悦ぶ事も、それもまた「愛」。 辛いことではあるけれど、本当の「愛」とはそういうもの。 強さを兼ね備えていなければ。 静かな、凪ひとつない、向うの山が鏡のように映し出される湖面のような「心」を以て愛すべし。 静かに、静かに、しかしその奥底に燃えたぎる情熱を以て愛すべし。 愛する事で、愛される事で、人は階段を昇っていく。 高さの違いはあれど、皆、昇っている。
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