7人が本棚に入れています
本棚に追加
智「(洋祐…!)」
全速力で病院に向かう。頭の中には洋祐のことしかない。
洋祐はトラックにひかれた。道路の真ん中に立っていた少年をかばってひかれた。かなりの重傷で今だに目を覚ましていない…早希が由佳と莉音に伝えたことだ。
家から病院は近くあっという間に到着した。そして近くにいた看護婦に話し掛ける。
智「あの…その…」
走ったせいなのか、それとも洋祐を心配するせいなのか胸の動機は治まらない。だが無理矢理押さえ話す。
智「田代洋祐の病室はどこですか…?」
看「あの、あなたどちら様?」
智「あ…あたしは…」
?「洋祐のお友達です。」
右側に大人の女性が立っていた。なんだか洋祐にそっくりだった。
智「あの…」
奈「洋祐の母の田代奈緒です。あなた智香ちゃんよね?」
そこにいたのは洋祐の母だった。
奈「看護婦さん、病室につれていっていいですよね…」
看「あ、はい…」
奈緒は智香に手招きをする。智香は奈緒についていく。すぐに病室についた。
奈「あたしはちょっと行かなきゃいけないから、中で待っててくれる…?」
智「…はい」
奈「じゃ、よろしくね…?」
そういうと奈緒はどこかへ去っていった。智香は震える手で静かに扉を開く。
智「洋、祐…」
最初のコメントを投稿しよう!