第九章

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智香、洋祐へ こんにちは。 二人がこの手紙を見てるってことは俺はとっくに死んでるんだね。 俺は二人にたくさん隠し事をしてきた。だから今すべてを明かすから。 ちなみにこの手紙を渡した人は俺の姉…だと思う。 じゃあまず一つ目。 なんで俺が死んだのか。 俺は前からちょっとした病気でね、ずっと寝たきりだった。 でも高校に行けるようになって嬉しかった。 そして何より智香と洋祐と同じ学校なのが嬉しかった。 でも智香には会ったけど洋祐には会えなかった。 この手紙、死ぬ間際に書いたから結構正確だからね! まぁ死んでも俺は現れてたと思うけど。 幽霊としてね(笑) 二つ目。 なんでそんなに二人に会いたいのか。 それは俺が光也だからだよ。 俺は竜太郎っていう偽名で入った。 どうせ死ぬから本名を二人に言う必要も無いと思ったんだ。 でも昔の約束、ちゃんと守ったからいいよね? こんな感じかな? 多分大体説明したよ。 やっと再会したけど俺はもういないんだよ。 でも二人なら大丈夫。 だって俺には未来が見えるから…。 だから自分が死ぬことも知ってた。 俺は二人に幸せになってほしいんだ。 これから先、辛い事とかたくさんあると思う。 だけどそんな壁も二人で乗り越えていってほしい。 辛いことがあっても諦めないで頑張ればいいことがいっぱいある。 だから二人とも、俺の分も生きて? 俺は二人の幸せだけを願ってるから。 智香、洋祐、ありがとう。 二人がいつまでも幸せでありますように… END...
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