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「な、何の事ですか!?
そんな、疑われる何て…!」
「お前。あからさまにさっきと一人称違うじゃねぇか。」
うるさい!無理は承知の上だ!!
思ったが、今ここでそれをしてはいけない。
なので、五月は自らを落ち着かせるために、己のキャラをかなぐり捨てて『ホホホ』と笑って見せる。
わざとらしくおしとやかに笑う彼女を見て、何かがピンと来た彼は、『絶対にボロを出させてやる!』の信念の下、大仰に肩をすくめて彼女の神経に障るように大きく溜め息を吐く。
「ッタク、何が『ホホホ』だってんだ。
お前『ホホホ』言う前に、その有り得ねぇ眼鏡どうにかしろよ。」
瞬間ビシッと彼女の額に青筋が浮いた。
「あぁーんら、人の都合も考えず、いきなり魔法何てファンタジーな世界に呼び出して置いて、景色も見せない心のせまぁ~い非常識な誰かさんにそんな事言われる筋合いは御座いませんわ。」
ビシッ!!!
今度は魔法使いの方が青筋を浮かせる番だった。
「おんやぁ?その言いぐさは無いんじゃねぇの?
こちとら、一応、数少ない魔法使い様よ?
お前帰すのも、留めるのも、俺の魔法シダイヨ?」
「なぁ~にが、『数少ない魔法使い』だ。
勝手に間違えて連れてきたクセに帰さない何て権利そっちに有るわけ無いだろうが。
そんな貴重な『魔法使い様』が、いたいけなをんなノ子を脅す何て、五月、ちょ~ショックゥ~!!」
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