86人が本棚に入れています
本棚に追加
トマセス・エクテノンを【シエナの店】に行かせ、5分程の時間が流れた。
「(上手くいくといいよのお?)」
その時、静かな路地にゆっくりと流れる風が吹いた。
「(しまった。…数が多いの?)」
何時から自分の跡を着いてきたか分からない追っ手を眺め、パイプを吸い込みながら見た天然パーマの男の感想が、それだった。
「(トマセスには先に【シエナの店】へ行ってもらったが…、後は相手に因るんだが?)」
ざっと見て、人数にして凡そ15人。黒ずくめの追っ手が15人も居た。
それぞれが何らかの武器を持って、天然パーマの男に向かって狙いを定めていた。
最初のコメントを投稿しよう!