雨の中

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    ―ポツン…ポツン…   私は あの嫌な雨の音で目が覚めた。   🐱……。   彼の気配はない…。まだ帰ってないのかな。   私は玄関へ行ってみた。彼の靴はなかった…少し切なくなった。   背中越しに光が入ってきた…   🐱…ニャ-(眩しい)   眩しい…。明るさに引かれて窓辺までやってきた。   雨が降ってた空は少し晴れてきたみたい。   早く帰ってくると良いなぁ…。そう思っているとドアの開く音が聞こえた。   ―…ガチャッ   音と同時に私は走り出していた。この足音は飼い主様に間違いない。   やっぱり飼い主様だ。彼の姿を確認するとすぐ 彼の足下に飛びだした。   「おわっ!?」   彼は驚いて持っていたピンクの紙袋を落とした。   「急に出て来たら 危いだろう?」   そう言って彼は私を抱き上げて いつもの優しい暖かい手で撫でてくれた。   🐱…ニャーン(寂しいかった)   私の気持ちが伝わったのか 彼が私にキスをしてくれた。ほんの少し触れるだけ だったけれど幸せだった。  
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