🐱本当の幸せ探し🐱

一生懸命ｱﾋﾟｰﾙしても誰も拾ってはもらえなかった。　半ばあきらめていた。もうﾀﾞﾒだろうと。　そんなある日冷たい水が落ちてくる日があった。　これは雨というらしい…。　 🐱ﾆｬ… 　顔が濡れるのは嫌だ。フルフルと身体を振るわせていると大きな影が私を覆った。　私はびっくりして見上げた… 　そこには黒い傘をもったスーツ姿の男性がいた。　「どうしたの？」　そう言って私を覗き込んでいた。　 🐱ﾆｬ-ﾆｬ-ﾆｬ-ﾝ… 　私は鳴いた。この男性の声を聞いた時何故か“鳴かなければ”とそう思った。　「捨てられちゃったのか…」　彼はそう言って悲しそうな顔をした。　私はその悲しそうな顔をじっとみていた。　次の瞬間　私身体は宙に浮いていた。彼が私を抱き上げたらしい。　「ｳﾁ来るか？」　顔を覗き込まれそう聞かれた。　 🐱ﾆｬ-ﾝ… 　すぐ返事した。この人だっと思った。この人に飼われたいと思った。　彼は濡れた私をそのままスーツの胸に抱えてくれた。　すごくいい匂いがした。せっけんとも香水ともつかないけれどすごく好きな匂いだった。　こうして私は運命の飼い主様に出会うｺﾄになった。

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