流れゆく日々

―２―

俺達がタイムカプセルを埋めたのは体育館裏にぽつんと生えている桜の木の下。
人通りも少ない場所に何故か桜の木が立っていて、不思議に思いつつこの木にもたれながらよく２人でギターを弾いていた。

春の始まりということなのか桜が咲き始めていてなんだか妙に綺麗で…少し悲しい気分になった。

俺達は体育館近くにある倉庫からスコップを持ち出して、タイムカプセルを埋めた桜の木の根元を掘り出した。
庄太郎が学校に来る前にコンビニで買った懐中電灯で根元を照らし俺がどこらへんに埋めたか思い出しながら掘り続ける。

さすがに夜中に懐中電灯を照らしながら土を掘っている姿は怪しい感じがするが、こんな時間…しかもこんな場所に人が来ることなんてないだろうと気にしないことにした。