逃走

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ハァ ハァ ハァ💦 「あなた❗早く❗」 ザザーッ 深夜、山深い所、道無き道を草を掻き分け岩を越え懸命に逃げる二人… 無数の追う者 兵士の群れが二人を追う… ハァ ハァ💦 「駄目だ❗このままでは捕まってしまう💦」 「あなた…」 二人は手を握りしめ身構えた 兵士の一人が口を開く 「貴方達は何処にも逃げる事はできません このまま拘束されてください」 丁寧な口調で言葉を発した 取り囲まれた二人… シズカとケンタロウは覚悟を決めたのか身構えながら 「見逃してください💦 私たちは静かに暮らしたいだけなんです❗」 シズカが懇願する すると急に闇夜の空が割れ一筋の光が差し込む 兵士達が一斉に平伏する シズカの口から出た言葉にケンタロウが驚く❗ 「大神様…」 光の中から浮かぶおぼろ影 心に直接響いてくるような声… 「シズカ、そなたは神族であるにもかかわらず森羅万象の法則を乱したな」 「風神の娘であり風を司る神族でありながら人間と交わり子を誕生させてしまった」 「これ、風神よ」 突風が吹き渦が出来上がり中から風神が現れた 「ここに 大神様」 風神が平伏す 「そなたも監督不行き届きで罰を受けて貰わなければな」 「はっ 謹んでお受けいたします」 「神族に死は存在しない シズカよ、そなたにケンタロウと共に千年の封印の罰を与える」 「風神よ、そなたには生まれた子を人間界で人間として育てる事を命ずる 子の天命の尽きるまで…」 あたりが一瞬赤く光り輝きまた闇に包まれた オギャー オギャー💦❗ 赤ん坊を抱いた風神の姿が浮かび上がる… 赤ん坊の胸にはシズカとケンタロウが封印された蒼い石が優しく光っていた…………………
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