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本当はその患者はどこも悪くはなかった。
それどころか血も流れてはいない。
患者の足首辺りで、水を流し、ポタッポタッという音を聞かせていただけだった。
それでも、患者は死んだ
なぜ?
自分の血が永遠流れていたと、イメージしたから?
また病院の話だが、『あなたは癌です。』医者にそう言われた人は、日に日にやつれていった。
その人も癌ではなかった。
イメージは時として、人を強くも弱くもする。
そして、イメージは時として悪魔を作り出す。
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