Chapter:A.1【目の見えない少年】

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同じ頃、ラネッシュ、エミリア、クラーケル、アネット、の四人はライナベルヘ向かう途中、ウル・ドランへ向かっていた。 彼等は渡り鳥。この地、ネストピアを旅する。言ってしまえば賞金稼ぎのようなものだ。 「なぁー、この辺で少し休まないか? 」 ダラダラとした口調で弱音を吐いているのはクラーケルだ。 「何言ってんの! さっき休んだばっかじゃない!! 」 そう言ってエミリアはクラーケルの背中を叩いた。 「なぁ、なんか聞こえないか」 ギャーギャー騒いでいるエミリアとクラーケルを余所に、ラネッシュ言った。 「私には何も聞こえませんが……」 『うわぁぁぁあああ!! 』 「誰か来る! 」 ラネッシュはアネットを後ろに回し、サブマシンガンを手に取って身構える。 エミリアとクラーケルも言い争いをやめ、各々の武器を手に取った。 「――来る」 人影が明るみに出ると、向かってくるヤツの顔が見れた。 来たのは目をつむっている少年と、顔の大きさくらいの妖精だった。 「そこどいてぇ~」 妖精はナイフを構えるエミリアに言った。 しかし、イマイチ状況を把握できないエミリアはその場を動けず、結果的に少年とエミリアは激突した。
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