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同じ頃、ラネッシュ、エミリア、クラーケル、アネット、の四人はライナベルヘ向かう途中、ウル・ドランへ向かっていた。
彼等は渡り鳥。この地、ネストピアを旅する。言ってしまえば賞金稼ぎのようなものだ。
「なぁー、この辺で少し休まないか? 」
ダラダラとした口調で弱音を吐いているのはクラーケルだ。
「何言ってんの! さっき休んだばっかじゃない!! 」
そう言ってエミリアはクラーケルの背中を叩いた。
「なぁ、なんか聞こえないか」
ギャーギャー騒いでいるエミリアとクラーケルを余所に、ラネッシュ言った。
「私には何も聞こえませんが……」
『うわぁぁぁあああ!! 』
「誰か来る! 」
ラネッシュはアネットを後ろに回し、サブマシンガンを手に取って身構える。
エミリアとクラーケルも言い争いをやめ、各々の武器を手に取った。
「――来る」
人影が明るみに出ると、向かってくるヤツの顔が見れた。
来たのは目をつむっている少年と、顔の大きさくらいの妖精だった。
「そこどいてぇ~」
妖精はナイフを構えるエミリアに言った。
しかし、イマイチ状況を把握できないエミリアはその場を動けず、結果的に少年とエミリアは激突した。
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