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人の死の運命をねじ曲げてきた者は、自分の死をまともに迎えてはいけない。
殺す者は誰かに殺される覚悟を持たなくてはならない。
人を殺すという行為は、まず自分を殺すところからはじまる………。
ドンッドンッドンッ!
銃から発射された弾丸は正確にターゲットの急所を貫く。
辺りに立ちこめる硝煙の匂いは、仕事完了の合図。
人を殺すということはかくも簡単だ。
確かに普通の人がやることではない。
しかし、幼い頃から殺しをたたき込まれてきた俺にとって、殺すということは、人間がこの世に生まれ、立てるようになったり、言語を操れるようになったりしていくのと同じくらい、当たり前の行為だ。
両親の顔など見たこともないが、別に恨んだりはしていない。
知らないものを恨みようもない。
強いてあげるとすれば、俺を生んだことだ。
俺は別に生まれなくてもよかったのではないか?
そう考えることもあるが、答えなどみつからない。
俺はただ俺が生きていくために仕事をこなすだけ。
「生きること」=「ターゲットの消去」
それをただこなしていくだけだ。
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