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笑わなければ裂けていないんだけど……何で笑うとあんなに口が裂けるんだ……。
「猫って事は…あなた…チェシャ猫……?」
梦が猫に尋ねる…。猫はまたニマッと笑って…
「そうだよ…アリス。僕はチェシャ猫だよ。」
猫は梦をアリスと呼んだ…そして俺を見てまたニマッと笑う…。
「時計うさぎも一緒にいたんだね。君を探す手間が省けたね、アリス。」
「ちょ…ちょっと待て!俺が時計うさぎで梦がアリス!?」
「それにヒロが時計うさぎだったらあのうさぎは一体何なの!?だってアリスは時計うさぎを追いかけるんじゃ…」
何か…俺らがおかしなことを言ってるみたいに猫は首を傾げた。
「……アリス、時計うさぎ…うさぎ…捕まえにいかないの?」
「い…いやいやいや!探すんじゃなくて捕まえるのかよ!!?」
「……捕まえないの?」
捕まえる理由がねぇっ!………でも猫俺を不思議そうに俺を眺めてるし…
「ヒロ…やるしかないよ…。」
「そうだな……。」
俺らはまたうさぎを追いかける事を決めた。
「アリス、時計うさぎ、早く探しにいこう…」
俺らは猫と共に長く果ての見えない廊下を歩き始めた。
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