過去、別れ、そして………

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「裕大、起きなさい!!」 誰かさんの奇声によって目が覚める。朝からは嫌だぜ、もう一眠りと。 「隣に引っ越して来た人に挨拶に行くわよ」 面倒くせ、無視だ無視。 「早く準備しないと、刺すよ?」 「す、すみません、今すぐ準備させていただきます!」 アレは俺の母さんだ。何をするにも自我を貫き通す性格、多分ドSだろう。カッターナイフを笑顔で俺に突きつけてくるなよ。常に母さんは本気だからな。 本当に隣に誰か来たのか、挨拶とか別にしなくて良くないか? 着替えを済まして靴を履く。同じことを考えるが心底いい人ならいいなと思う俺である。
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