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「ごちそうさま」
「裕大く~ん、さっき二階がうるさかったわねぇ、紫音ちゃんでも来てるのかな~?」
俺の心を読むかのようにズバズバ突いてくる母親。鋭すぎます。
二階に戻る俺。閉めたはずの窓が開き風が吹き込む。そしてアイツがいない。ということは帰ったのかな。まぁ、静かでいいだろう。
もう一寝入りしようかな。
そこで再びカメラのシャッター音が連続に耳に届く。しつこいなコノヤロー。
すぐさま体を起こす。シャッター音のする方を見ると俺に携帯を構える見慣れた女がいた。
「何してるんだ?」
「見た通りだよ」
連写だろうか、撮るスピードが異常な早さだ。
いざ撮られるならポーズを取りたいところだが。紫音の携帯だしそんなことはいいか。
無言で紫音の携帯を奪うと電池パックを抜き取った。
「あたしの電池パック!」
「ばいばーい」
「アッー!」
放っておこう。
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