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「この世界に生息する愚民共め…」
「え。何いきなり」
天気の良い午後のお昼過ぎのカフェの一角。
ゆったりとした時間が流れている中、何やらこの場の雰囲気にそぐわない発言をしてる人、1名。
「愚民よ滅べ…」
「何で滅ばすの…」
「だって!!」
愚民(?)を庇うようなその発言にぷちっときたらしい。
勢い良く立ち上がって少しだけ声のボリュームを上げる。
周りがチラチラとこっちを見ている。
「あぁもう恥ずかしいから座りなさいよ…」
「駄目だよ京子ちゃん!愚民は滅ばなきゃ駄目なんだよ!!」
聞く耳を持たないらしい。
「…何でそう思うの?」
イスに座らせることは諦めた。
「だってね!歩いてたら向こうからぶつかってきたのに迷惑そうな目で見るんだよ!!?謝れよ!って感じ!!」
「へ、へぇ~…」
「あとコンビニの前でたむろしてるやつとか!!」
(まだこのご時世でいるんだ…)
「欲しかった本が売り切れてたとか!!!」
「良いことだよそれ。」
最初のほうはまだしも、最後のあれは理由になってない気が…
「やっぱり愚民共は滅ぶべきだ!ていうか世界も滅べよコノヤロー!!」
だんだん規模が大きくなっていってる気がする…
「こういうことに核ミサイルを使えばいいのに…!」
「世界大戦だー…」
滅べ世界!
(でも世界が滅んだら永羽の大好きなプリンは食べられないよー)
(そっか!じゃあ愚民だけ滅べ!!)
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