短編3◆゚.+

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      今日はバスケの試合があるから私は体育館に足を運んだ。     幼なじみの練習試合を応援するために。               「祥汰ぁ!」     体育館に入ったら近くでアップしてる祥汰がいたから呼んでみた。       「おー麻胡、来てくれたんか」     祥汰は笑顔になりながら近寄ってきて、私の頭の髪をぐしゃぐしゃに撫でまわす。       「ちょっ、祥汰やめてよ!髪がボサボサじゃんか!」   「あははっ。いーじゃん」     麻胡は赤くなりながら髪を直す。       「せっかく応援しに来てあげたのにっ」   「それは光栄だなぁ。」       またニコニコと笑顔になりながら麻胡の髪を撫でまわす。     「やめてよ祥汰ー!泣」   「まぁま「祥汰ー!集合だってー!」       向こうからマネージャーの女の子が呼んでる。       「あ…祥汰、行かないと」   「あぁ、応援よろしく」       祥汰が走り去っていくと、マネージャーさんと目が合う。     軽く会釈してみると、向こうも会釈してきた。   そして私をじーっと見てから祥汰達の集合している場所へ走り去っていった。       「なんだったんだろ…?」     何故マネージャーさんが私をじーっと見てた理由は分からないけど、気にせずに応援するため観覧席に向かった。           暫くすると試合が始まって館内が騒がしくなる。   祥汰は真剣な顔で人の間を縫うように駆け抜けていく。       「やっぱり格好いいなぁ…」     私は一生懸命になってる祥汰が好きで、小さい頃から大好きだった。   ずっとその想いは告げずに今まで過ごしてきたけど、今日、伝えようと思う。       直接言うのでもなく、メールや電話をするのでもなく、手紙でというベタな方法で。     ベタだけど、自分の気持ちを伝えるには手紙が一番いいって思ったから。   でもあとの反応が怖いけど…         考えごとしてたらいつの間にか試合は終わったらしい。 (応援忘れてた…)     結果は勿論祥汰のチームが勝利。         私は人の波に乗って、外で祥汰を待つことにした。   「おめでとう」の言葉と手に持っている手紙を渡すために。        
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