短編4◆゚.+

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            「あぁ~やだなぁ~何で失敗しちゃったんだろ~…」       朝の教室のドアの前でブツブツ喋る。 どうしても入るのが躊躇ってしまうから。       「木谷くんだけには見られたくない…見られたくないぃ……ん?」       前髪を押さえながら悶々としていたら誰かに肩を叩かれた。         「おはよう愛川さん」     「うあ!?…あ、おは、よ。木谷くん…」       よりによって一番見られたくない木谷くんに出会ってしまった…!     あぁでも今日も格好いい…       「愛川さん?大丈夫…?あ、前髪押さえてどうかしたの?」   「え!あ、いやこれは~…」         「前髪切りすぎた」なんて言うの恥ずかしいよ!                     「……前髪短くても似合ってるよ?じゃ、先に教室に入るね」         木谷くんはそう言って教室の中に入っていった。                   「ええぇ!?なんで分かったの!!?」           暫く私は呆然と突っ立っていた。                           切りすぎた前髪     (好きな子のことなんだからすぐ分かるよ)  
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