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「今なんて言った?ねぇ、雄平…━━答えて!」
今にも泣き出しそうな顔をした綾乃がいた。
「嫉妬でもしたんですか?軽い冗談に過ぎない発言に。」
余裕そうに笑ってる…━━。こんなの田中じゃない…━━。
「軽い冗談?!ふざけないで!淡い想いを踏みにじるような嘘…冗談じゃ済まされないよ!」
「ハハ…傑作ですね。この子の淡い想い?!私に恋愛感情など抱いてませんよ。クラスメイトとしか見てません。だってこの子は彼氏居ますから。」
「彼氏?!そんな風には…━━。」
「だからですよ。私に勉強教えてもらったり、思わせ振りな態度をとったり…。」
そこまで言うと田中は、綾乃を安心させる様に抱きしめた。そして、大切なクラスメイトのためですよ。とクラスメイトを強調して綾乃に囁いた。
「私が雄平の特別だってこの場で証明したら許す。」
その発言に一瞬クラスがざわついた。
「プリンセスと呼ばれるのは伊達じゃないみたいで何よりですよ。」とそう言うと静かに唇を重ね合わした。本当に大胆な奴…━━。
「ば、普通やんないから。」と綾乃は顔を真っ赤にして言った。
「貴方が特別だと証明しろと言ったんですよ。」
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