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薄暗く、人が近寄るような気配はない
そんな、街中ではよくあるような裏路地
そこで三人の男に囲まれた一人の少年
「なぁ、もう止めにしねぇ？」
「だよなぁー、コイツ詰まンねぇもん」
「金ねぇし脅してもだんまり……もう行くか」
―…そうだ、行け―
口々に不満げな声を上げながら去っていく男達を、姿が見えなくなるまで見つめる
「…………ふぅ」
男達が居なくなったのを確認すると、息をつき少年は壁に背を預けながらズルズル座り込んだ
―………今日は、早かったな…―
微かに安心したような表情をすると
殴られ蹴られた傷など無いかのように、ぎゅっと胸辺りを握った
―……人が、来る…―
片手を壁につきながら立ち上がると、もう片手で胸辺りを握ったままフラフラと壁伝いに路地の奥へと歩いていった
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