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食事を済ませるとアキラはマオに最初に寝かせていた部屋へ案内した
ベットと机だけの、少し広めの部屋
窓からは小さな森と遠くに街の景色
「………さてと、俺は少し仕事に行かなくちゃいけないんだ。此処に一人でも大丈夫かい?」
「………この子達が居るんで……」
そう言うと、マオは猫達と一緒にベットの中へ入った
「そっか。それじゃぁ俺も安心して仕事へ行けるかな」
ニコッと笑うとアキラは扉へ向かった
「……………あの、アキラさん……」
扉へ手をかけたアキラをマオが呼び止める
「……ん?何だい?」
「………人の痛みが伝わってくると、言ったじゃないですか………あれ……
アキラさんからは伝わって来ないんです……」
「…………え?」
「…………正確には心の痛みなんですが………アキラさんと居ると痛くなくって、他の痛みも消えていって…………アキラさんは痛み止めの薬みたいです……」
それだけ言うとマオは布団の中へ潜ってしまった
アキラは少しキョトンとしていたが、一つ笑うと部屋から出ていった
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