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それは、本当に突然の事であった
物心がついて間もない頃、少年は突然人の【痛み】が分かるようになった
読心術が使えるだとかオーラが見えるなどではなく
周りの人間の身体的や精神的痛みが
少年の精神にそのまま伝わってしまうのだ
大半の人間は負の感情の方が勝っている
そんな人間達の中を生活してきた少年は
自分を自分の中へ封じ込め、他人とも関わらなくなるようになった
不思議と人間以外の痛みは伝わらないらしく、少年はそれからはこの路地の奥で生活するようになった
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