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「………ねぇ、マオはこの子達に名前を付けたりしないの?」
いきなり胃を刺激してはいけないからと、アキラが用意してくれたお粥を食べながらマオはアキラの言葉に小首を傾げた
「………名前って……何がですか…?」
「猫のことだよ」
ミルクを舐める猫達をほほえましそうに見つめながら答える
「………別に、そんな気ありませんけど……付けたいんですか…?」
「…いや、俺はマオだけで十分だよ」
猫達を見つめながらアキラは答える
「………そうですか」
反応に困るとマオはまたお粥を食べ始めた
マオが今浮かぶのは、先程の夢ばかり
―………何だったんだろう……―
どうしても聞きとれなかった言葉
―………聞きたくないわけじゃない……―
頭の中で考えながら、冷め始めたお粥を喉に通した
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