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いつもと変わらないような日々
―………痛い……―
街の人々の痛みに交じって伝わる痛み
正確には、伝わってくるのではなく昨日から続いている痛み
それが何かは、わかっている
けれども、それは今まで感じることのなかった痛み
感じることがなかったというよりか、感じたくなかったのだ
それは、マオが無意識に不要なものだと思い押し込めていたから
でも、無意識に感じることを願っていたのもまた事実
―………早く帰ろう……―
少しふらつきながら、マオは足を速めた
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