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「………親友って、友達より仲良しなんだよね…?」
―…アキラさんだって、そうゆう人ぐらい…―
互いを知ったばかりとはいえ、戸惑いを感じる
マオはよくわからないもやもやが広がっていくのを感じた
何だろうと唸っていると、いきなり猫達が扉に向かって威嚇し始めた
「……?」
どうしたのかと手を伸ばしかけた時、猫達が威嚇をしていた扉が勢いよく開いた
「いたいた!アキラの野郎、教えてくれなくてさー」
手当たり次第のドア開けてきた、と屈託なく笑いながらセイジは部屋の中に入ってきた
威嚇する猫など、気にしていない様子で
「俺、セイジ!君は?」
「………マオ、です」
差し出された手を握り返すと、また屈託なく笑った
「よしっ、これで俺とマオは友達だ!」
「……友達、ですか…?」
「そ、友達。だから、マオの事知りたいんだけど?」
「………ぇ、っと…」
裏なさそうな、けれども有無を言わせないセイジの笑顔に戸惑っていると、またも扉が勢いよく開かれた
「マオっ、無事か!?」
「無事か、は酷くねぇか?」
中へ入ると二人を引きはがしマオを腕の中に収めながらセイジを睨みつけた
「お前みたいなやつの側に置いておくのは、教育に悪い」
きっぱりと言い放ったアキラに、セイジは軽くため息をついた
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