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瞼を通して感じる眩しさ
暖かな陽射しの香り
懐かしさの残る柔らかな感触
うっすらと開いた目に入ったものは、見慣れない天井
「――っ!?」
此処がいつも寝ている路地ではないと瞬時に理解すると、少年は勢いよく跳び起きた
「あぁ、目を覚ましたんだね」
状況を理解出来ていない少年に、男が微笑みかける
「……っ…」
怪訝そうな表情をしながらベットの上で後退る
「君、あんな所で寝てるんだもん。俺てっきり死んでるのかと思ってびっくりしちゃった」
そんな少年を気にも止めず、ニコニコと笑いながら少年の側まで行く
そこで、初めて少年は気付いた
―……痛みを、感じない…―
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