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ヤバい
どうにかして逃げなきゃいけないのに
それが出来ない
私は軽い絶望感を味わった気がした
目の前が暗くなる
と同時に唇に柔らかい感触
「…っ!?」
すぐにそれがキスなんだと気付く
初めてだったのに
奪われたファーストキス
少しだけ、悲しくなった
「…んな顔すんなよ」
ギュッと彼は私を抱き締める
何でこんなことをしたのか、私にはわからなかった
「…好きだったんだよ、昔から」
ぶっきらぼうに彼は告げる
彼の顔を見れば、紅く染まっていた
「…なんで」と私の口から言葉が零れる
彼は「あ?」と聞き返してくる
だから私は言った
「なら何でイジめてたの?」と
「んなの決まってるだろ」
好きだから、君が
(そんなこと言われるとは思わなかったよ)
(だってイジめられてたんだから)
(私も、君が好き)
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