3人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
偶然
マスオがその異変に気付いたのは、全くの偶然だった。
「ゴンガガー!ご飯の時間だぜー!」
いつもなら全てを言い終わる前に駆け寄って来るはずの愛猫が、その日は待てども待てども姿を現さないのだ。「ゴンガガー!何処にいるんだぜー!」
マスオは窓から顔を引っ込めると、ゴンガガの食事を手にしたままニ畳しかない彼の部屋を後にした。
「ゴンガガー!」
名前を呼びながら近所を捜すが、ゴンガガが近くにいる気配は全くなかった。
最初のコメントを投稿しよう!