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「わかるわかる。
萎縮しちゃってどうしたらいいのか、判んなくなっちゃうのよね」
僕の情けなく思う部分に共感してくれるような天城先生の言葉に、僕は少し意外な気がした。
外科医として、僕の目から見ても優秀だって思える彼女でも、こんなこと思ったことあるんだろうか……?
「なぁに、その顔?
私だって、結構繊細なのよ」
僕はよっぽど意外だ!って顔してたらしい。
天城先生は、頬を少し膨らませて、ちょっと笑いながら抗議する。
大人の女性だと思ってただけに、その子供っぽい仕草も妙に天城先生に似合ってて、すっごく可愛いく見えた。
「正直言っちゃえば、ちょっと意外でした」
馬鹿正直に答えた僕に、天城先生は可笑しそうに笑った。
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