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あ･ぶ･な･い･二人
第三宇宙コロニーユートピス制空圏
一艘の宇宙安全保障条約機構(宙域警察WASUPﾜｽﾌﾟ)の第72番鑑ブルーウィプスがこの制空圏を航行していた
全長350m総重量104500tの最新鋭巨大鑑である
ブルーウィプス鑑内宿所ルームNo.7
薄暗い部屋の中ベッドの上に誰かが寝ている
その布団は無造作にはだけ若い女性と思われる綺麗な生脚がはみ出していた
女性の顔は見えず布団から金髪のショートカットの髪の毛だけが見える
…その隣ルームNo.8ここにも１人の女性がベッドの上で寝ているようだ
隣人と同じく寝相が悪いらしく、うつ伏せに右の手がだらしなくベッドの下まで垂れ下がっている
服は着ていないか、若しくは下着着用で寝ているようだ
こちらも同じように布団からは茶色いロン毛のパーマヘアーだけがのぞいている
静かな宿所に突然のようにサイレンが鳴り響いた
赤い赤色灯が艦の廊下や部屋の中でめまぐるしく回り始める
ルームNo.7の女性は寝返りを打ちながらつぶやいた
｢う～ん…うるさい…｣
なまめかしく色っぽい素足をうごめかす
ルームNo.8の女性はサイレンと共にはっと目覚めて飛び起きた
布団をはだけたその姿は生まれたまんまの姿であった
急ぎクローゼットから制服の短パンとスポーツブラのような上着を取り出すと下着無着用のまま着替えだす
ホルスターを着用すると同時にルームNo.7に面する壁を蹴飛ばした
女性
｢起きろマライア！
仕事だよ！いつまで寝てるんだ｣
もの音のしない隣の部屋の住人が未だに寝ているのを彼女は察していた
マライアはその衝撃でベッドから転げ落ちてしまった
壁は直接彼女のベッドへとつながっていたのだ
マライア
｢はっ…！準備しなきゃ｣
目覚めたマライアは急ぎ身支度を整える
マライア
｢…たく、ジウは男勝りなんだから…｣
ぶつくさいいながら最後の仕上げの化粧
二人とも同時に口紅を塗るとそののりを確かめるように口を紡ぐ…
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