あ・ぶ・な・い・二人

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現在の警邏隊の主力はモレスビーの次世代機『モレスビーⅡ』であるが、彼女たちは自分用にチューンナップしてある勝手の知れたこの機体を手放そうとはしない 現場で実績を上げるには使い慣れた機体が一番なのである 彼女たちはターゲットに近づくと両肩に搭載してある赤色灯を回転させた ジウ 「彼らが返答をしてこないのは国際保安周波数を使ってない可能性も考えられるわ…マライア彼らの無線の周波数読みとれるかしら?」 マライア 「…OK!おやすいご用よ」 そういうとマライアは目の前にキーボードディスプレイを引き出しキーを叩き始めた そうこうしているうちにジウ達の機体はターゲットの両サイドにピタリと付いた ジウの機体がジェスチャーで船体を停止させるように促す ジウ 「マライア!まだ?」 マライアは必死にキーを叩きながら言った マライア 「今やってる!」 船体はジウの制止もきかず巡航する マライアのPCのモニターに彼らの使用周波数と思われる数字が出て点滅し始めた マライア 「見つけた!」 ジウがその周波数に合わせ投降を促し始める ジウ 「…聞こえますか?どうぞ…」 機体のメインモニターに船内の様子が映し出される ジウ 「こちらはワスプ警邏隊…貴公らの船は第三警戒宙域に既に入っている このままコロニードッグに寄港したければ識別コードを発進すべし もし何らかの事情でコードを出せないのならこのまま我々に投降せよ 三分待つ…その間に以上の事をのまなければ強制連行する」 慌てふためく船員達の姿がモニターから見てとれる しばらくして何の反応もないのでマライアが痺れをきらせてジウに連絡をとった マライア 「奴ら投降してくるかな?」 ジウが口元に人差し指を立てマライアに返事を送る ジウ 「しっ!後1分半ある…三分たったらアクションDだ」 マライア 「ふわぁ~い♪」 三分経過… やはりなんのアクションもおこしてこなかった ただコロニーに向け船体を走らせる正体不明船 ジウ 「アクションD!」 マライア 「イエッサー♪」
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