第二章[愛の実]

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 アキラは、吐き出すだけ吐き出したらスッキリした、また相談していいかと尋ねてきた。    ミカは、ジュンには秘密にしておくのでいつでも電話してくれていいですよと答えた。    なにやら今日も、ジュンがデート中にワガママぶりを発揮して家に帰ってしまったたらしい。  そういえばジュンが学校で、拗ねても必ずアキラは許してくれるんだとのろけていたのを思い出した。    ミカは、友達として見たジュンを率直にアキラに教えた。    そして、アキラと付き合い始めてからのジュンはすごくきれいになった、仲がよいカップルなのでうらやましいと感想を伝えると、アキラも嬉しそうだった。    この日から数週間置きに、アキラから電話がかかってくるようになった。    ジュンとの相談が主だったが、他の話もするようになり、ミカはアキラと親密になれている気がした。    そのうち、喋りやすい相手なんだと悟ってか、自然に敬語も無く友達のように会話するようになれた。    恋人同士当人じゃないとわからないが、アキラはかなりジュンに振り回されているような感じに見えてきた。    たまにアキラが、ため息をつきながら、  「ミカちゃんみたいなタイプと付き合っていれば、こんな悩みなかったんだろうなぁ。」 と言う言葉にドキリとした。    「またまた。私もワガママかもしれないよ。」 とごまかしたが、時々アキラと付き合ったらどんな風なのか想像していることは、とても言えそうになかった。    ミカは高校卒業後、進学が決まっていた。    資格を取って、自分の夢を実現させる。  現実派のミカは、地道な設計を立てていた。    だから進学して一人暮らしを始めたら、バイトや勉強をしっかり頑張ろうと心に強く決めていた。    一人で頑張るつもりでいたが、アキラに進路を話すと、    「頑張ってね。応援するよ。」   と言ってくれたので、とても照れくさかった。  
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