それはまだ種にも及ばなくて

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まぁ自分でもさっきの発言は失礼だったと思う。 だから冗談だったと訂正した。 なのに再び面白いと言われた。 俺の事を面白いなんて言う奴は今までに居なかったから正直言われるたびに戸惑う。 チャイムが鳴った。 「じゃ、自分の席に戻るわ」 そう言って『奴』は奴の席に戻っていった。 どうやらベランダ側の後ろから2番目の席だったらしい。 廊下側2列目の前から3番目の俺が分かるはずがなかった。 でも、その時になって初めて『奴』と同じクラスな事を実感した。 担任が教室に入ってきた。 担任の無駄に高いテンションで言う挨拶が毎度のこと耳を痛ませる。 今日も今日が始まった事を実感した。 一時間目は俺の好きな生物だが移動教室なので面倒くさい。 俺はエネルギーを出すために一時間目の予鈴がなるまで再び眠ることにした。 今になって『奴』の名前が分からない事に気が付いた俺は馬鹿だと思う。 .
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