それはまだ種にも及ばなくて

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掃除が終わり帰りの挨拶が終わると、やっと帰れる状態になった。 部活は初めから俺も晴も入っていないので毎日早く帰ることが出来る。 中学の時は何となくでバスケ部に入ってしまい、嫌々ながら毎日厳しい毎日を送ってしまったため、高校では絶対に部活は入らないと心に誓っていたのだ。 今になって思えば、毎日サボればよかったと思う。 晴は…… やっぱり何部だったか思い出せなかった。 荷物をまとめると晴のクラスへと急いだ。 晴も帰る準備万端なようで足を止めることなく自転車置き場へと向かうことが出来た。 「今日は何処か行く?それとも帰…」 「お前ん家」 廊下に出てすぐ晴に問われたのだが今日の俺にしてみりゃ愚問だった。 ずっと自分の中で今日は晴の家に行くと決めていたのだ。 「また俺ん家かよ」 「お前の部屋綺麗だから落ち着く。それに…」 「それに何?」 「今日は家に帰りたくないの…」 下から首を傾げて晴を見てやった。 「はいはい、どーぞ我が家へおいでなさいませ」 晴は嫌々ながら了解してくれた。 こういう時だけ晴より身長が低くてよかったと思う。 他にも色々話していると自転車置き場に着いていた。 .
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