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『な、何かいるぞ…』
『じゃあ、カリンがみてきてあげるっ』
『カリンっ!不用意に近づいちゃダメよっ!』
そう言ったカレンの声を聞く耳持たずして音のする林に近づくカリン。
『えいっ!…あれ?』
勢いよくカリンは林をかきわけたがそこには何もいなかった。
ただ、白い玉の様なモノが転がっていた。
『何これ?』
カリンが興味津々で触ろうとした。
『ダメよっ!カリン!それに触っちゃ!』
『えっ?』
ぴとっ……………
時すでに遅し…、カリンがその白い玉に触れた次の瞬間…!
『き、きゃぁぁ!』
その白い玉はブワッと一気に漁獲用ネットの様な白い糸になってカリンにまとわりついた。
『わ~ん、お姉ちゃぁぁん。ネバネバして気持ち悪いよ~!』
『ばかカリンっ!だから勝手に近づくなって言ったのに!』
カレンは怒鳴ってカリンを叱った。
『おい、カレン。お説教は後にして早くカリンを助けないと!』
『うん、そうしたいけど…。ここは無理に近づいちゃダメなの。』
『えっ?どうして?』
『この玉があるということはアイツらが近くにいるはず…』
慶がアイツらって?と言おうとしたその時、
『あ~たりっ。大正解よ、カレンちゃんっ!』
突然木から逆さまにぶら下がった露出度の高いお姉さんが現れた。
『エ、エロ……』
慶が率直に見た感じの感想を述べていると、
『慶さんっ!そんな事言ってる場合じゃありません!早く逃げますよ!』
そう言ってカレンが慶の手を取ろうとしたら、
『ふふふ、遅いわぁ、カレンちゃん♪』
『きゃっ!』
カレンは木にぶら下がった女の手から放たれた糸によってカリンと同じように捕まってしまった。
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