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先陣をきってでたのはやはり水樹であった。
『慶っ!どういうつもり!綾と楽しそうにはなしちゃってさ!なに?綾がいいの?!』
『ちょ、ちょっと落ち着いてよ水樹!』
慶がスゴい剣幕でせまる水樹におされながらも落ち着くよう言うがそれは無意味に近かった……それどころか今度は姫子が
『おいっ、慶!わたしの名前を好きって言ったクセになぜあの蜘蛛女とイチャつくのだ?!』
『ま、待ってよ、姫子もとりあえず落ち着いて!』
水樹にも負けない勢いで慶を責める姫子。
慶はそれも落ち着かせようとするがやはり無意味であった。
そしてさらにカレン&カリンの言葉がたされる。
『慶さん!慶さんはあーゆう大胆な服が好きなのですね?わかりました。わたしっ、頑張りますっ!』
『お兄ちゃん!カリンが一番若いよ!綾さんやお姉ちゃんたちみたいな熟してないよ、ピチピチだよ!』
『って、カレンは何か勘違いしてないかっ!カリンはなに言っちゃってるんだ!』
『慶!そんなことより質問に答えなさいよ!』
『そうだ、質問に答えろ慶!』
『お兄ちゃん!?』
『慶さんっ!?』
『ああ~もうっ!』
慶は頭をかかえて天に助けを求めた。まぁ、当然のことだが助けはくる訳もなく…と思ったが意外とあっさり助けがきた。
『慶君、連れてきたわよ』
『あ、綾さん!助かったよ!』
『え?なにが?』
『ちょっと、慶!話そらさないでよ!』
『そうだ!慶!話そらすな!』
『逃げるの?お兄ちゃん!』
『慶さん……』
慶はそんな四人の言葉を無視して、
『美佳も見つかったし、さぁ早く村へ帰ろうよ!なんか暗くなってきたし。』
『そうね!夜の森は危険よ、わたしも早く帰る事を勧めるわ。』
綾がそう言うと
『そうね、地元の綾がそう言うんだから仕方ないわね。保留にしておいてあげるわ。』
水樹が納得いかなそうであるが地元の綾の言うことには従わない訳にはいかなかった。
そして水樹につられ姫子、カレン、カレンもそうする事にした。
『慶君。じゃあね、また会いましょ。今度は襲わないからあそびにきてね♪』
『うん。ありがとう、綾さん。』
『何かあったらいつでも頼りにしてね。あと、コレを』
綾はピンポン玉みたいなモノを慶に渡した。
『何コレ?』
『ふふっ、それはもし危ないと感じたりしたら地面に叩きつけて。きっと助けになるから』
『わかったよ。綾さん、本当に色々ありがとう。』
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