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『まず、最初に言っておく事がある。俺は恐らくこの世界の人じゃないんだ。ドコか全く違う世界……。そう、水樹たちみたいな翼をはやしたり、鋭い牙や特殊な糸とか、そんな人が一切いない世界……「地球」って所から来たんだ!そして、良く分からないけど女性の助けを求める声がして気づいたらこの世界にいて…』
慶は真剣だった、何とか信じてもらおうと。
だが、四人の反応は…
『……………。』
『……………。』
黙りながら慶を見る水樹とカレン。
『ふわぁ~』
あくびをする姫子。
(この調子じゃあカリンなんか眠ってるんじゃないかな…)
慶がガッカリした表情しながらカリンをみると、そこにはニコニコしたカリンがいた。
『カ、カリン?』
慶が思わず声をかけ、カリンが反応する。
そして次のカリンの言動が慶を大いに驚かせた。
『じゃあ、全然心配ないよお兄ちゃん!ここは地球だよっ!』
『え…………?そ、そんな訳あるかっ!ココが地球なんてっ!』
慶の言葉に力が入り、カリンがビクッと体を動かした。
『あ、あの~。違う地域とから、なんならかの原因でココに来たという可能性は?』
カレンが自分なりの考えを言ったが
『違うんだカレン、国とか地域とかじゃないんだ!なんてゆうか、全然違うんだよ……』
語尾を弱めながら慶がうつむく。
すると、さっきまであくびをしていた姫子がなにかに気づいたのか、真顔で言ってきた。
『慶、お前今「国」って言ったな。』
『ああ、言ったけど。それが何か?』
二人の会話を聞いた水樹・カレン・カリンは「あっ」と声を揃えた。
『なんだよ?国って言ったら悪いのかよ』
慶がワケが分からなくてそう言うと、姫子が話を続けた
『「国」って呼び方は1000年前の時代の呼び方で、100年前から「地域」という呼び方で統一しているはずなのだが?』
『な、何だって!?本当なのか水樹?』
『姫子の話は本当よ。慶が真剣にはなしてるのに嘘なんか言ったてしょうがないでしょ。』
『てゆーか、それは常識だよお兄ちゃん。』
(どういう事なんだ、一体どうなっているんだ!)
慶は頭の中で混乱した。
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